副題は「あなたがもらえなくなる日」で辛坊治郎(ズームインSuperの人)の本です。
意図的に平易に書かれています。出来るだけ若者に呼んでもらいたいという筆者の意図が感じられます。制度的な年金の本は多いのですが、若者に軸足をおいた年金の話は少ないと思います。その意味では画期的な本かも知れません。つまるところ、年金問題はすべての国民に希望を約束する物のはずが、生きるか死ぬかの世代間の争いになっているのだと思うのです。現在、70歳の人は掛け金の8.3倍の年金をもらっている、60代の人は4.3倍、50代で3.2倍、40代2.7、30代2.4、20代2.3となっています。
消えた年金で怒っている人たちは、60代、50代、40代の世代の人々ですが、30代、20代は2.3倍、実際にはおさめた金額と支払いが同じくらいなとんとんだそうです。
帯の文章を書いてみます。
「外国と戦う前に、老人と戦って滅びる国」
今時、必死に派遣で働いても、月の手取りが20万円に達しないなんていう若者がわんさか言う時代に、有事的で鼻歌歌っているだけで老後夫婦で月に20万円、最高50万円ものお金が転がり込んでくるわけですから、暴動のひとつでも起こしたやろうというのは本当に理解できます。
暴動うんぬんのところは過激だと思いますが、世代の問題でなければ暴動に発展するかもしれない問題ですし、それぞれの世代に言い分があるのです。自分の親が年金生活者であるとかこれからそうなるとか思い、今の制度に従っている感はあります。
ただ、若者は搾取され過ぎです。なぜそうなっているかというと、若者が選挙にいかないからだと筆者は言います。高齢者は選挙に行くからその声が反映されるのだと。以外と小泉政権、安倍政権と選挙で世の中変わることが分かってきました。年金問題を片付けることが明日の日本の飛躍の足がかりになるように思います。変革を訴え実現する人々が集結することを望みます。