ハニーポット対策

振り込め詐欺が急増しているという話を聞きます。事実最近はATMの前に警察がたって、振り込んでいる人に一人づつ「振り込め詐欺じゃないですか」と声をかけていました。「振り込め詐欺じゃないですか」って聞かれても。会社の金を横領したとかいって振り込ませるようなこともあるので、あまり「そうです」とは答えづらいような気がします。でもATMの前に警察がたっているインパクトというか安心感は違いますが、警察の人は他にも仕事があるはずなので、ずっとは難しいのだと思います。キャンペーン中?
急増しているということは、

  • 組織化された
  • マニュアル化されて

ということがあり、そこでうまみをしめた人が、暖簾分けのように独立して行っている様が目に浮かびます。
以前、自宅の電話に自宅の人の構成を聞き出そうとするような電話がかかってきたことがありました。振り込め詐欺は周到に下準備をしているようです。このときは自宅の電話をナンバーディスプレイにしました。これで不審な電話はぴたりとやみます。
振り込め詐欺に関する基本中の基本の対策は、ナンバーディスプレイにすることで、これで相手からの一方通行ではなくなり、相手を知ることができます。ナンバー通知の無い相手は相手にしないというのが基本だと思います。
ただ、それだと振り込め詐欺の電話の相手をするという貴重な体験が出来ません。ワクチンもそうですが、疑似体験というのは対策にはもってこいだと思います。ということで考えたのがハニーポット作戦。セキュリティ業界の用語で蜂蜜の壷を意味します。不正アクセスをするような人に対して、甘い場所を作って誘導するのです。そしてどのように不正アクセスが行われるかなど、不正アクセスが行われる様子を記録するのです。
これと同じように、ハニーポットとして疑似情報をたくさん流したらどうでしょう。振り込め詐欺の人々がどのように情報を入手しているかの経路も含めて解明する必要があります。例えばオークションやネットショップの情報から名簿化している場合も考えられますし、ブログなどから集めている場合もあるでしょう。それぞれのポイントに矛盾点をおいておけばどこからの経路か分かります。これで特定の比較的大きなところから情報が組織的に漏れている可能性があるかどうか判明します。
次に、ハニーポットにやってきた人から、彼らのマニュアルを探るのはどうでしょう。マニュアル化されているので想定問答集などパターンがあるはずです。いくつのタイプがあるか知るのも重要だと思います。そして、それらの音声は記録し、インターネット、電話、テレビ、ラジオ等で公開しましょう。どうせ末端の人はバイトでマニュアルに従って話しているに過ぎないと思うのです。ということは事前に聞いておけば、どんな話でもこれは振り込め詐欺だなと判断できるようになるはずです。
さらに、警察なら電話会社と連携して、非通知でもその電話番号を知ることが出来るかも知れません。そして逆探知をすれば犯人を逮捕できるかも知れません。
何よりこのハニーポットが広まれば、どれがハニーポットか分からない訳ですから、犯人は今のように被害者をカモのように扱わず、いつ逮捕されるか分からない恐怖の中で過ごさねばなりません。
啓発やATMでの見張り、ATM内で携帯電話を通じなくするなども大事かも知れませんが、詐欺師を騙して逮捕するくらいの痛快な行動を警察の方には期待したいと思います。
これは全くの私の推測ですが、末端で電話をかけている人は、携帯電話だけ渡されてバイト的な時給でやっているのかも知れません。マニュアルに従ってやっているだけかも知れません。そんな彼らには人を陥れるくらいしか希望を見いだせないのかも知れません。昔は我慢して頑張れば、結婚して家を持ち、車を買い、子供を育て、そんな世界がありました。当の昔にそのようなレールからはじき出された人かも知れません。彼らは今、そのレールに残っている人を法を犯して陥れているのかも知れません。
私もレールからは外れている人間ですが、ちょっとずつですが、風を起こして新しい世界を作っています。団扇みたいな風ですが、大きな風の流れになり、また多くの人が希望を持って生きられる社会になればいいと思っています。

少し調べましたら音声ファイルが公開されていました。http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/koreisagi/hurikome_onsei/hurikomesagi.htm