自分の価値観に沿って生きるために

いわゆる勝間本の一つです。タイトルと写真に惹かれて買ってみました。それにしても月に何册の本を書いているかと思うほど、最近目につきます。この断る力を使って時間を作って本を書いているのでしょうか。
中身は自己啓発書の一種で比較的容易に読むことができました。すべての人に好かれることは出来ない。という言葉はなるほどなと思いました。どうしてもいい人になるように振る舞いがちで自分を殺してしまうのですが、それでは自分のいいところがのびないとのこと。確かにいい人でいるのは同調圧力に負けて生きる訳ですから楽なのかも知れません。そうして私も何年も生きて大きな成果が出ないのかなと反省してみました。相性もあるし、嫌われることもあるのだと自覚すると自分に対して責任感が出てくるようでした。
勝間本全般に言えることですが、女性に対する差別への抵抗、若者が搾取されていることへの抵抗が価値観の根底に感じられます。
4章の最後に勝間はこう述べています。
「特に若者たちが「断る力」「社会にNOを言う能力」を失いつつあることがあります。若年層は非正規雇用という差別を受け、年金の負担額と受給額で差別を受け、社会保障の厚みで差別を受け、気力をなくすが故に政治に参加意欲を失い、結果としてますます差別の対象になるという悪循環に陥っています」
差別を受け始めた世代が若者から中年層に差し掛かっています。社会的に差別を受けていることを自覚することも大事だと思いました。ニートという生き方は社会に労働力を提供しない訳ですから、ある意味この差別に抵抗している物と言えますし、非婚も同じように社会の仕組みに対する抵抗なのかも知れません。彼ら彼女らは無言の断る力を発揮しているのかも知れません。