太陽の黒点がない

太陽には磁場の強く集まったところがあり、ここは対流が弱くなり、周りより暗く見えるところがある。これが黒点である。この黒点の多い、少ない、大きい小さいは太陽の元気度をはかる目安となっている。
これら黒点の数は11年程度で多くなったり少なくなったりすることが知られている。いわゆる11年周期というものである。下記は国立天文台黒点相対数のグラフへのリンクである。
http://solarwww.mtk.nao.ac.jp/image/wolfnumber.gif
全回の極大期は2000年過ぎであったので、2011年から12年頃極大期を迎えると考えられる。その間、徐々に黒点が多くなって行くはずであるから、2009年の今は比較的黒点が多くなければいけないはずである。ところが太陽は不気味な静けさを保っている。黒点が全くなかったり、出ても小さな黒点であったり。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090408-00000000-natiogeop-int.view-000
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=46941003&expand
黒点の数には11年の周期の他に中期、長期の周期があるのかもしれない。長期の周期では無黒点の時代が続くのであろうか。遥か昔し300年程度前人類は無黒点時代を経験している。これをマウンダー極小期という。
マウンダー極小期 - Wikipedia
この期間と同じ期間、地球は小氷河期であったと言われている。黒点の数と地球の気候についての因果関係は不明であるが、有史以来、人類が一度しか経験していないことが、再び起きようとしているのであろうか。
過程の話で恐縮だが、太陽が無黒点時代に入り、それに伴い、小氷河期になるというのであれば、寒冷化により食料生産量が落ちるため、現在の温暖化の話よりも厳しい状況が予想される。
また黒点が増えて行き笑い話で済めばよいのだが。今年は折しもガリレオの望遠鏡観測から400年という記念すべき年で世界天文年としていろいろなイベントが開催されている。また本年7月22日には日本近海を通る今世紀最大の皆既日食が起こる。
こういった機会を利用し、母なる星太陽をよりよく知ることが重要なのかもしれない。